【遊戯王】COLLEGE CHAMPIONSHIP 2019使用デッキ解説【海晶乙女採用グッドスタッフ】またの名を【パンクラビート】
たぶんきっと引き続きドラグナーです。
前回からの続きです。
前回はある程度簡単(?)にデッキを紹介しましたが、今回はがっつり細部まで説明しようと思います。普段大会には出ないので、結構当たり前なことも記述しておりますが、ご容赦ください。
文字数が7000字くらいあるので、目次から気になるとこに飛んでいただければ幸いです。
デッキレシピ
大事なことなのでもう一度宣言しておきますが、【グッドスタッフ】であって【海晶乙女】ではありません!
ただ、「マリンセス」を採用したデッキではあるので、【海晶乙女】を組みたい方や、興味がある方の参考にはなるかと思います。
試しに組みたい方は、手札誘発の部分をお好みの汎用妨害札に替えていただくと良いと思います。妨害が多すぎてたまに事故ることがわかります。
採用カード紹介
モンスター
・《ダイナレスラー・パンクラトプス》
このデッキの攻撃と防御とその他諸々を支えるすごいカード。パワカ。3枚目入れたい。
引けたかどうか、上手く使えたかどうかで勝敗が左右されるカードですね。
単純に相手ターンの妨害になれるだけでなく、3体素材《アポロウーサ》を殴り倒したり、《グレイドル・イーグル》の奪取効果や「マリンセス」のリンク召喚を通すための露払いになってもらったり、コントロール系相手にバックの様子見を兼ねてずっと単騎で殴り続けてもらったり、相手に押し付けた《ガメシエル》を処理したり、といった役割があります。まだいろいろありますが上述のものより細かいことだらけになるので、あとは感じてください。
このデッキでは、相手に手札誘発を握られていても出せる中で最高打点なので、だいたいどの相手にも殴りかかってました。
サイドチェンジでは先手後手問わずデッキに採用しました。
・《幻創龍ファンタズメイ》
このデッキの手札誘発兼回転エンジン兼打点兼耐性付与。
着地後もアタッカーとしてしっかり活用します。
通ればだいたい「マリンセス」を引けるので、以降は誘発即時効果のコストも用意しやすくなります。《闘海》を戻すと実質手札が1枚増えます。
【転生炎獣】、【P召喚系】、【ドラゴンリンク】など、リンク召喚を展開ルート上で行うデッキ相手にはサイドチェンジ後も思考停止で投入していますが、逆にリンク召喚を必要としないデッキ相手には考える間もなく抜きます。
・《グレイドル・イーグル》
このデッキの除去札であり、実質的な1枚初動であり、《マイニング》が抜けた理由。
このモンスターで相手の強力なモンスターを奪ってしまえば、実質的にそれを出すだけの展開札として機能したことになります。そのため、初動札の《マイニング》を抜いても初動の枚数は変わらないうえ、手札コストが要求されない分手札に妨害札を残せて、さらに【サンダー・ドラゴン】相手に邪魔されないどころか対処しづらいカードとして活躍できると見込んで、《マイニング》と入れ替えました。
「サンダー・ドラゴン」融合モンスターなどの破壊耐性や《琰魔竜レッド・デーモン》などのフィールドで発動する効果を無効にする効果、をすり抜けてコントロールを奪取できるのはとても強力です。
相手のデッキに1枚しか採用されていないカードを奪うことで、しばらくの間そのカードの再利用を防ぐこともできます。
《パンクラ》や《Ω》といった、フリチェで逃げられるカードをもダメステでなら奪取できるのも魅力的です。
この他、《パンクラ》や《雷神龍》、《パイロフェニックス》などのモンスター効果で破壊されても奪取できる点も強力です。
また、存在がバレた後は、適当な手札誘発をセットしても《イーグル》だと誤解させることができるかもしれません。
ステータスも優秀で、《アネモネ》で蘇生して使いまわすこともできます。
弱点としては、《サラマングレイト・レイジ》や《アフターバーナー》等の魔法・罠による除去、《メリュシーク》などの破壊以外の除去、《サベージ》や《通告》等の効果の発動を無効にするもの、あたりが挙げられますが、これらのデッキは他のカードで対処できるつもりでいたので、大した問題ではないと思っていました。
また、「マリンセス」とは召喚権を食い合いますが、次のターンの初動を確保できたとでも思って、盤面に対して最適な方を召喚しましょう。
自爆特攻がうまくいかず、バックでコントロールできるデッキ、例えば【サブテラー】など相手にはサイドへ送ります。
・《海晶乙女ブルータン》、《海晶乙女シーホース》
このデッキの4500打点を作る1枚初動。
どちらか1体をnsするだけで、《闘海》をサーチした後《マーブル》をリンク召喚するところまでできます。ただ様々な妨害の影響を受けるので、状況に合わせてこのカード達に妨害を使わせるのか、それとも他のカードに使ってもらうかを意識してプレイしました。
また、《増殖するG》を食らったら、相手のリソースが豊富にあるなら《ブルースラッグ》をリンク召喚して「マリンセス」をサルベージするところまでやり、枯れているならその後はssしない方針で使ってました。
《ブルータン》初動だと、《シーホース》初動よりもサルベージできるカードが増えているうえ、②の効果でさらに手札が増えていたりして先攻でも手札7枚になったりします。しっかり伏せて手札枚数制限を超過しないようにしましょう。
・《海晶乙女マンダリン》
上記の「マリンセス」1枚初動と組み合わせて、《闘海》による完全耐性を《マーブル》や《ワンダー》に付与できるカード。
このss効果には、この後の行動に制約をかけないので、《アストラム》のリンク召喚の準備に使ったりもできます。
・《灰流うらら》
特に説明することなし。手札誘発が入るデッキならだいたい入ります。
・《増殖するG》
説明不要。これを投げれば相手は止まりますし、突っぱねてきても大量の手札誘発でお出迎えしてあげましょう。相手の《ファンタズメイ》の効果に対して発動して手札交換することもあります。《雷神龍》のチェーンを遮ったりもできるので、上手に使いましょう。ドラグナーは下手なのでそんな技は碌に使えませんけど。
・《幽鬼うさぎ》
効果を発動したフィールドのカードを割れるので、【エンディミオン】や【オルターガイスト】の永続系カードや、各種モンスターを効果を通すとはいえ破壊できます。相手次第ではリンクマーカーの確保を阻止することもできます。
《マクロ》下では発動できないので注意。
・《屋敷わらし》
細部はいろいろ違いますが、墓地版《うらら》と言えるカード。
《墓穴》を無効にして安全に展開したり、相手の蘇生、サルベージ効果の発動を無効にしたり、《雷龍融合》などの墓地に触る展開手段を無効にできたりと、できることが結構多いです。墓地メタとしては《D.D.クロウ》と役割が被っているように見えるかもしれませんが、こちらは自分の墓地を相手から守ったり、除外と墓地の両方を触れる「サンダー・ドラゴン」に対して有効だったりと、結構仕事が異なります。
・《D.D.クロウ》
相手のキーカードをフリチェで除外しましょう。基本的に墓地に置かれていると困るカード、もしくは回収されると困る回転エンジンを除外すると良いでしょう。
墓地を使わない【メタビート】相手なら、効果が有効でなく打点も低いので、真っ先にサイドへ送ります。
・《エフェクト・ヴェーラー》
自分の場が埋まってても使える代わりに、《指名者》で止められてしまう上に、発動タイミングが限定的な《無限泡影》。
それでも展開を抑制するには十分すぎる妨害能力を持っています。
魔法
・《海晶乙女闘海》
「マリンセス」唯一の魔法カードにして、このデッキのお手軽高打点を支えるカード。
これ1枚で打点を最大2000上昇できます。2回直接攻撃できれば勝てます。
《海晶乙女シーエンジェル》で手軽にサーチできる上に、《海晶乙女クリスタルハート》を素材としてEXモンスターゾーンに出したリンクモンスターならカテゴリー外であっても完全耐性を付与する優れものです。装備する効果と打点上昇効果はEXモンスターゾーンの「マリンセス」にしか適用できないので注意しましょう。
また、「マリンセス」カードであるが故にサルベージ容易で、《マーブル》は相手からの攻撃を耐え凌ぐ効果を持っているので、よく《ツイツイ》のコストにしています。
サーチが容易であり、かつ複数枚手札に引き込みたくないことから1枚だけの採用です。《強貪》や《コズミック・サイクロン》などで除外されてしまった場合は、相手に高い打点を出させないように立ち回りましょう。
・《強欲で貪欲な壺》
カードを増やす手段が「マリンセス」以外にないこのデッキでは貴重なドロソです。このデッキのサーチ対象は《シーホース》と《闘海》くらいで、これらは「マリンセス」の初動札を引けていれば確実にデッキの外に置いておけますし、引けていなければそれらはそのゲーム中使わないカードなので、基本的に《強貪》は引いたらすぐに使います。相手に対して有利な札が除外されてしまったら、「デッキボトム10枚がわかった」とでも思って切り替えましょう。
・《ハーピィの羽根帚》、《ツインツイスター》
バック除去。【オルター】、【閃刀姫】、【サブテラー】、【メタビート】、【P召喚系】…など打ち込みたいデッキは多数。これでも足りないくらいなので、サイドデッキに《タイフーン》を採用するか検討中。
・《サンダー・ボルト》
お手軽全破壊。《闘海》がなくなったら最後の勝ち筋になるといっても過言ではないカードです。強力なカードですが1度しか使えないので、このカードを使わなければどうしようもない時か、このカードを使うことで勝てる場合のどちらかで使用しましょう。
・《墓穴の指名者》
誘発メタ、墓地利用メタ、同名カードを除外して実質《天罰》など、簡潔な効果の割に役割が結構多いカードです。ただ、このデッキは手札誘発をくらっても、その後沢山妨害すればどうにかなったりするので、思考停止で無効にするのはあまりオススメしません。むしろ相手の行動を大きく鈍らせるために使いたいので、《D.D.クロウ》みたいに使ったりします。手札誘発に対して打たなかったから《墓穴》はない、と相手に思わせるプレイングができればベストです。
罠
・《海晶乙女波動》
「マリンセス」の強いモンスターがいれば手札から使えて、《無限泡影》+自軍に完全耐性付与とかいうインチキカード。これを毎ターン使えるのが「マリンセス」の最大の強みだと思っています。ただし、「マリンセス」モンスターを引けていて、かつリンク召喚に成功しないといけないので、このデッキでは事故要員にもなっています。
サルベージできるので積極的に《ツインツイスター》のコストにしたり、ブラフとして伏せたりしてもあまり問題はありません。また、これを見せることで相手が【海晶乙女】だと思いこむので、それによるメリット、デメリットを考慮してコストにするか決定しましょう。
サイドチェンジで抜きたいカードが無くて悩んだら削って良い枠だと大会終盤で気づきました。
・《無限泡影》
《墓穴》で無効にされず、場が空であれば発動するタイミングを選ばない《ヴェーラー》です。《インスペクト・ボーダー》をはじめとする妨害系モンスターには、自分のターンの最初に打ってそれらを無力化できる点が優秀です。また、伏せて使えば同じ縦列の魔罠をそのターン無効にできるので、相手のP効果や永続系カードの効果を無効にできる点も素晴らしいです。
EXデッキ
・《海晶乙女ブルースラッグ》
「マリンセス」の初動となるリンクモンスターです。主に《シーホース》をサルベージして、《シーエンジェル》や《アネモネ》のリンク召喚に繋ぎます。これが無いと「マリンセス」は何もできないので3枚採用。《増殖するG》を打たれていたら次のターンの初動をサルベージします。サルベージ効果を使った後は水属性しかssできなくなるので、注意しましょう。
・《海晶乙女シーエンジェル》
リンク召喚すると《闘海》をサーチできます。「マリンセス」魔法カードが増えない原因になっているカードです。《マンダリン》をssしてリンク4に繋げるために使うリンクマーカー要員として2枚目が入っています。
相手に《ファンタズメイ》を使ってもらうために、いったん《シーエンジェル》を出さずに《アネモネ》を出してみたりします。「マリンセス」を知らない方や、《闘海》を既に持っていると誤解した方はここで《ファンタズメイ》を使ってくれるはずです。使ってこなければ気にするだけ無駄なので、《シーエンジェル》で《闘海》をサーチしつつ《マーブル》をリンク召喚しましょう。
・《海晶乙女コーラルアネモネ》
「マリンセス」のリンク2にして、強力な蘇生効果を持つリンク2です。3枚採用。
「マリンセス」をssして更なるリンク召喚に繋げたり、《グレイドル・イーグル》を蘇生して相手モンスターを奪いにいきます。
《闘海》の効果で攻撃力が3400、または4000になったりするので、ここでリンク召喚を止めて、毎ターンモンスターを蘇生するカードとして使ったりもします。
《海晶乙女ワンダーハート》の効果で《マーブル》ではなくこちらをssして、メイン2で《イーグル》を蘇生しておくのも強力です。
フィールドから墓地へ送られたら、墓地の「マリンセス」をサルベージできるので、リンク召喚しつつ次のターンの初動を確保したり、装備カードになっている時に《闘海》と一緒に《帚》で割られても《闘海》をサルベージできたりと、とてもよく使う効果です。《闘海》で装備しておきたい1枚なので、必ず1枚は墓地に置いておきましょう。
・《海晶乙女マーブルド・ロック》
「マリンセス」唯一のカード名に「・」が含まれているカード。
日本語ではレアしかない。アニメではウルトラレア。
「マリンセス」が最も場に出したいリンクモンスターです。
毎ターン《波動》をサルベージすることで毎ターン妨害を構えることができ、「マリンセス」モンスターを戻すことで次の初動を確保でき、特に手札に戻したいカードがない場合でもEXデッキを回復できます。
また、攻撃を耐える効果も優秀で、1ターンの回数制限がないので、手札の「マリンセス」モンスターが続く限り防御できます。《闘海》や《波動》で完全耐性を付与すれば、「壊獣」でも使わない限り突破困難な壁になります。
打点も2500あり、「マリンセス」の2019年9月現在の最高打点なので、リンク4の《ワンダーハート》よりも優先的に出しています。終着点のポジションが被っているので、《ワンダーハート》と合わせて3枚採用。使用頻度的にこちらが2枚。
・《海晶乙女クリスタルハート》
《闘海》で完全耐性を付与する際に重要になるカードです。
一応EXモンスターゾーンにいるとモンスター効果に耐性ができるので、これだけは覚えておいて損はありません。あと《アネモネ》で蘇生できるリンク2なので、墓地にいると手軽に《ワンダーハート》を出しやすくなります。
1枚だけだとたまに不安になるので2枚欲しいですが、使うのはだいたい1枚なので1枚だけ採用。
・《海晶乙女ワンダーハート》
現状では「マリンセス」のエースカード的なカード。
日本語ではレアしかない。アニメではウ(ry
《闘海》で装備カードをつける前提のカードです。装備カードを特殊召喚できるので、自身の打点は下がりますが、盤面の総攻撃力を上げることができます。メイン2でssしたモンスターの起動効果を使っておくのを忘れないようにしましょう。
また、ssした装備カードはエンドフェイズに戻ってくるので、《ワンダーハート》の打点を高いままにしておくことができます。
エンドフェイズにバックが埋まっていると、ssしたモンスターは墓地へ送られますが、これにより《アネモネ》のサルベージ効果が使えたりします。
・《双穹の騎士アストラム》
なんかむっちゃ堅いリンクモンスターです。「マリンセス」ではどうしようもない《アストラム》メタで採用しています。《闘海》で耐性を付与することでさらに堅くなります。本当にどうしようもない時以外はまず出てきません。《ブルースラッグ》や《アネモネ》のフィールドで発動する効果を使うと出せないので注意しましょう。なんで青いのに水属性じゃないんだ…
・《シューティングコード・トーカー》
連続攻撃相手の小型を一掃するのに使います。ついでにドローがついてきます。
基本的に「マリンセス」もグッドスタッフも1ターンに1体しか戦えるモンスターを置けないので、大量に並んだモンスターを対処する手段がEXデッキに欲しかったので採用しました。
十分に妨害できればまず相手モンスターが並ばないので、あまり出番はありません。
「マリンセス」の制約下でも出せるので、欲しい時に出せます。
・《トロイメア・フェニックス》
汎用バック除去。便利。
《ブルースラッグ》、《アネモネ》、《マーブル》と相互リンクできます。
「マリンセス」の制約下では出せないので注意しましょう。
サイドデッキ
・《海亀壊獣ガメシエル》
水属性の「壊獣」です。「マリンセス」で展開した後に《強貪》で引いても出せます。
《パンクラ》や《マーブル》、《ファンタズメイ》などに倒されてくれる打点なのも素晴らしい。
・《アーティファクト・ロンギヌス》
【ドラゴンリンク】その他に対するメタ。終盤で使い所が無さそうなら伏せてブラフにします。
・《屋敷わらし》、《D.D,クロウ》
手札誘発の嵩増し。対象取ってモンスター効果を無効にするカードはメインデッキに8枚も入っているので、それ以外に幅広く対応できそうな手札誘発として選びました。
・《御前試合》
先攻で相手の展開を咎める用。割と使いどころがなかったので、《タイフーン》と交換してみます。
・《神の通告》、《神の宣告》
万能妨害。先攻になりそうなら必ず入れました。
ゲームスピードが遅い相手なら後攻でも《宣告》は入れました。
おわりに
あとは1本目は後攻を取って、相手の盤面を手札誘発でできるだけ残念にして殴れる奴で殴る、2本目以降に先攻になりそうなら罠を大量投入するくらいのことを意識すれば扱えます、たぶん。
忘れてたことがあれば思い出し次第追記、更新します。
質問はコメ欄かTwitterのリプライにでもお願いします。気付き次第お答えします。
それではまたいつかお会いしましょう。